2025年を振り返って――揺れ続ける学校現場で、先生方は何を支え、何に迷ってきたのか

こんなこと、感じたことはありませんか?
- 不登校の子どもが増え、対応に正解が見えなくなっている
- 人手不足と業務過多で、毎日を回すだけで精一杯
- 学習指導要領の改定議論に、不安と期待が入り混じる
2025年の学校現場は、静かですが確実に揺れていました。
「不登校問題の深刻化」
「教員不足と働き方改革の限界」
「次期学習指導要領改定に向けた議論の本格化」
どれも一過性の話題ではなく、先生方一人ひとりの心と生活に直結するテーマです。
わたしは長年、数多くの先生方の相談に向き合ってきました。
現場の声には、統計や制度論だけでは語れない「揺らぎ」があります。
この記事では、2025年を振り返りながら、出来事の整理ではなく、先生方の実感に寄り添い、これからを考える視点を提示します。
立ち止まって振り返ることは、前に進むための大切な準備です。
1.Point:2025年の学校現場が私たちに突きつけた本質
結論からお伝えします。
2025年の学校教育が私たちに突きつけた問いは、「制度や人数の問題」ではありません。
先生方一人ひとりが、揺れながらも子どもと向き合い続けてきた、その関係の質こそが本質だと思います。
不登校問題の深刻化、教員不足と働き方改革の停滞、次期学習指導要領改定をめぐる議論。
どれも別々の話に見えますが、共通しているのは「学校は何を大切にする場なのか」という問いです。
忙しさの中で、正解を探し続け、迷いながら実践してきた先生方の姿は、決して失敗の連続ではありません。
むしろ、学校教育が変わるための過程そのものだったと、わたしは考えています。
2.Reason:なぜ2025年は「立ち止まって振り返る年」なのか
2025年は、多くの先生方が「これまで通りでは持たない」と感じた年だったかもしれません。
まず、不登校の問題です。
数字としての増加以上に、現場では「理由が一言で説明できない不登校」が増えていました。
学力不安、家庭環境、人間関係、発達特性。
どれか一つではなく、複数が絡み合っています。
先生方は「支援しなければ」と分かっていながら、時間も人も足りない。
その葛藤を抱え続けてきました。
対応が後手に回ったとき、「自分の関わりが悪かったのでは」と自責感を抱いた先生も少なくありません。
教員不足と働き方改革も同様です。
制度としては改善が叫ばれていても、現場では「業務は減らず、人も増えない」。
結果として、経験の浅い先生が重い役割を担い、主任や管理職の先生が板挟みになる構造が続いています。
次期学習指導要領改定の議論は、希望と不安を同時にもたらしました。
探究や主体性が重視される一方で、「現場はそこまで余力があるのか」という声も多く聞かれます。
これら三つの問題に共通する背景は、「学校が何でも引き受けすぎている」という現実です。
そして、その重さを一番引き受けてきたのが、先生方一人ひとりだったのです。
3.Example:先生方の現場にあった、揺れと工夫のリアル
カウンセリングやコーチングの場で、わたしは多くの先生方の声を聴いてきました。
ある若手の先生は、不登校の生徒について「毎日考えてしまって、家に帰っても頭から離れない」と話してくれました。
本や資料は読んでいる。
研修にも参加している。
それでも、「この子にとって、今の関わりは正しいのか」という不安が消えないのです。
その先生と一緒に立ち止まって確認したのは、「できていないこと」ではなく、「すでにやっていること」でした。
毎朝の一通の連絡、教室でのさりげない声かけ、欠席を責めない姿勢。
それらは小さいですが、確かな関係づくりです。
また、主任の先生からは、こんな言葉もありました。
「働き方改革と言われるほど、現場は苦しくなっている気がします」
業務調整をすれば、不公平感が生まれる。
任せれば、若手が疲弊する。
守れば、自分が倒れそうになる。
その先生と話したのは、「全部を解決しようとしない」視点でした。
一部を手放すことは、責任放棄ではありません。
チームとして持続するための選択です。
管理職の先生の中には、次期学習指導要領を前向きに捉えつつも、「先生方が疲れ切った状態で、新しいことは始められない」と悩む方もいました。
制度より先に、安心して話せる空気を整える。
その順番を意識している姿が印象的でした。
これらの事例に共通するのは、「完璧な解決」ではなく、「現実的な折り合い」を探る姿勢です。
それは弱さではなく、専門性の一つだと、わたしは思います。
4.Point:2025年をどう意味づけ、次にどう進むか
2025年は、学校教育の限界が見えた年ではありません。
先生方が、限界の中で何を守ろうとしてきたかが、はっきり見えた年だったと思います。
不登校問題は、関係の再構築という長い時間を必要とする課題です。
働き方改革は、個人の努力ではなく、構造を見直す問題です。
学習指導要領改定は、理想と現実をつなぐ対話が欠かせません。
だからこそ、先生方一人ひとりが自分を責める必要はありません。
2025年を振り返る意味は、「できなかったこと」を数えるためではなく、「ここまでやってきた」という事実を確認するためにあります。
今日からできることは、ほんの小さな振り返りです。
今年、一番悩んだこと。
少し手応えを感じた瞬間。
誰かと分かち合えた出来事。
それらを言葉にすることが、次の一年を支える土台になります。
まとめ:揺れながら続けてきた先生方へ
2025年、先生方の毎日は、本当に尊いものだったとわたしは思います。
迷い、立ち止まり、それでも教室に立ち続けてきた。
その積み重ねが、学校を支えていました。
振り返ることは、後ろ向きではありません。
揺れを自覚することは、弱さではありません。
わたしも、いつも道半ばです。
一緒に考え、言葉にしながら、次の一年を迎えていけたら嬉しいです。


